テクノマイトⅠ&Ⅱ/
テクノマイトブラックPRODUCT INFORMATION
硬質アルマイトにフッ素樹脂を含浸した表面処理
機能特性
処理可能最大寸法(mm)
280×900×970
適応素材
アルミ合金展伸材、アルミ合金鋳物など
特長
- 硬質アルマイト皮膜にフッ素樹脂をコーティングすることで非常に滑らかで硬い表面が得られます。
- 素材と強い密着性があり、剥離が生じません。
- フッ素樹脂の特長である潤滑性が得られます。
- アルミ素材よりも硬くなるため、耐摩耗性にも優れます。
- 耐食性にも優れています。
- 食品衛生法、食品添加物等の基準に合格しています。
寸法精度
10~50μの範囲で均一な皮膜処理が可能です。
局部的な処理も可能です。誤差は±5μの範囲で管理ができます。
耐食性
通常の硬質アルマイトよりも耐食性に優れています。
処理説明
テクノマイトⅠ:硬質アルマイトにフッ素樹脂を含浸した表面処理です。
テクノマイトⅡ:熱処理によって耐食性をより向上させた表面処理です。
テクノマイトブラック:黒色硬質アルマイトにフッ素樹脂を含浸した表面処理です。
撥水性
硬質アルマイトよりも撥水性に優れています。
耐食性
試験方法
めっき表面に15%水酸化ナトリウム水溶液を10μL滴下し、通電までに要する時間を測定した。
※水酸化ナトリウム水溶液によってアルマイト皮膜が溶解し、素地が露出する事で通電する。そのため、通電までに必要な時間が長いほど耐食性が良好
結果
通電までに要する時間は以下の通りとなった。
・硬質アルマイト:5分
・テクノマイトⅠ:7分
・テクノマイトⅡ:9分
滑落角(滑り性)、接触角(撥水性)、引き剥がし荷重(非粘着性)
試験方法
滑落角(滑り性):水滴20μLを滴下し、その後0~90°まで徐々に傾斜させ、水滴が滑り出す角度を測定
接触角(撥水性):水滴2μLを滴下し、水滴と表面との接触角度を測定
引き剥がし荷重(非粘着性):テープ(アクリル系粘着剤)を引き剥がす際の荷重を測定
結果
滑落角 (滑り性) |
接触角 (撥水性) |
引き剥がし荷重[N/cm] (非粘着性) |
|
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硬質アルマイト | 20.2° | 77.1° | 3.40 |
テクノマイトⅠ | 14.5° | 90.5° | 2.38 |
テクノマイトⅡ | 13.5° | 96.5° | 2.19 |
表面観察
試験方法
電子顕微鏡によって10,000倍で表面観察を行った。
使用機器:日本電子株式会社製 JSM-7100F
結果
テクノマイトⅠの表面には粒状のフッ素樹脂が確認でき、テクノマイトⅡの表面には膜状のフッ素樹脂と少量の粒状のフッ素樹脂が確認できた。
テクノマイトⅠ
テクノマイトⅡ